大晦日に年越しそばを召し上がる方も多いと思いますが、スーパーやコンビニエンスストアの店頭でも見かけることが多くなり、そばを食べる機会が増えました。
日本人にとって身近な「そば」の歴史について解説しています。
そばの原料になる「蕎麦」という植物の発祥の地については諸説ありますが、日本にはソバ属の植物は自生していないため、中国北部から朝鮮半島を経由して伝播したとされています。
日本では、縄文時代の遺跡からソバ属の花粉が検出されていることから、蕎麦の栽培が始まったのも同時期ではないかと考えられています。
古くから食用とされた「蕎麦」ですが、現在のような麺になった歴史は浅く、江戸時代の少し前。そんなそばのルーツについて解説しています。
そばは日本の伝統食というイメージがあります。しかし、現在のような麺の形をした「そば」としての歴史は意外と浅く、江戸時代の中期ごろ。
「そば切り」といわれる現在のそばができるまでは、そばを粉にせず実のまま食べる「そばがき(そばでつくった団子)」として食べられていたとされています。
そばの製麺技術には、いくつかの手法があります。基本になっているのは、職人の手で、全ての製造工程を手がける手打ちです。
現在では、水回しやのしなど、部分的に機械を利用するものや、すべての工程を機械だけで完結させることもできます。
ここでは、そばの製麺技術についてそれぞれの製麺技術の特徴を解説しています。
手打ちは、そばを作る工程のすべてを職人さんの手でおこなうもの。製麺までの工程としては、水回し、こね、練り、のし、切りの順におこなわれます。この工程の一部または全てを機械でおこなったものは、「手打ち式」や「手打ち風」と表示する決まりがあります。
ロール式小型製麺機は、手打ちとほぼ同様に水回し、バラがけ、合わせ、切り、の順におこなわれますが、自動なのは水回しや練り、切りの各工程だけ。
練りあがった生地の塊は人の手で移動して、機械にセットする作業が発生します。
手打ち式小型製麺機は、水回し、プレス、のし、切り、の順で各工程を機械でおこないます。職人の手でおこなうことのほとんどすべてを製麺機が肩代わり。
だ、ロール式製麺機同様に、生地を機械にセットする部分は人力の機械も多くあります。
押出式小型製麺機も、他の製麺機と同じく、水回し、練り、押し出し、切り、の順におこなわれます。手打ち式と大きく異なるのは、練りあがった生地を、穴の開いた機械に通すことで、麺状にする点です。
穴から押し出された蕎麦生地を、そのまま釜に落として茹でる機械もあります。
そばの小型製麺機には、手打ち式、押し出し式、ロール式がありますが、どれを選べばよいのでしょうか。
押出式の小型製麺機は、安価でサイズもかなり小さいため、広く使われています。また、ロール式や手打ち式の小型製麺機なら、より省人化でき、ランニングコストを抑えることができるでしょう。
手打ち式、押し出し式、ロール式、それぞれの機械の特徴や、お店の求める用途によって導入するべき小型製麺機は異なるでしょう。
しかし、味を追求するなら「手打ち式」の小型製麺機がおすすめです。職人の技を、勘に頼らずに安定的に量産することができ、技術のいる十割蕎麦でも簡単に製麺できるからです。
おすすめ
麺の種類ごとに分かれた専用の小型製麺機なら麺の特徴に合わせて製麺できるので、よりおいしさを追求できます。
「うどんもそばも製麺したい!」「業態変更を視野に入れている」場合を除き、作りたい麺に合わせて選ぶのがおすすめです。