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地域で見るうどんの麺の種類

ご当地うどんの中では定番と言える「讃岐うどん」(香川県)をはじめ、「きしめん」(愛知県)、「稲庭うどん」(秋田県)、「水沢うどん」(群馬県)など、バラエティ豊かなうどん。

地域ごとに異なるうどんの特色や麺の種類について見ていきましょう。

うどんの仲間たち

「うどん」と聞いてイメージする細長い麺のほかにも、地方色豊かなうどんの仲間について解説しています。

きしめん、ひもかわの特徴

愛知県名古屋市の名物「きしめん」は、ご存じの通り幅広の薄くて平たい麺です。きしめんの幅は約7㎜~8㎜、厚さは約1㎜とされています。

江戸時代では、きしめんの麺は塩を使わないで作られており、この麺が名古屋の「煮込みうどん」やほうとうの麺の作り方と通じることがわかります。

有数の小麦の産地、群馬県の名物である「ひもかわ」は、1㎝~1.5㎝の幅広麺。8cm~10㎝もの麺を販売しているお店もあります。

群馬が発祥と思っている方がいるかもしれませんが、発祥は刈谷市とされ、きしめん同様に愛知県発祥(※)

なぜ愛知県で、きしめんなどの幅広い麺が好まれているのかと言うと、うどんの麺よりもつゆが良く染み込むため。しっかりした味付けを好む地域性にマッチしたからだと言われています。

ほうとう、すいとんの特徴

ほうとうやすいとんは、うどんとは違った流れで各地に広まりました。

山梨県の「ほうとう」は、一般的なうどんの麺より幅広く薄い麺を、カボチャなどの野菜と一緒に味噌仕立ての汁で煮込んだ料理です。

うどんと大きく異なるのは、打った後に寝かさないこと。そのため、煮崩れしやすいのですが、汁にとろみがつき、味噌とまざるのがほっとする味を作り出しています。

また、小麦粉を水で溶いて作る「すいとん」は、全国各地で親しまれています。

中でも群馬、栃木、茨城など関東では、懐かしの味。特に、小麦粉の生産が盛んな群馬では、県内でも呼び名が変わるのが面白いところです。「とっちゃげ汁」、「つめりっこ」、「おつゆだんご」など独自の食文化が根付いています。

また、ほうとうの種類としては、山形県の「はっと」、大分県の「だんご汁」などが挙げられます。

日本五大うどん

地域ごとにさまざまなうどんがありますが、ここでは「日本五大うどん」とされる5種類のうどんについて、生地や味の特徴を中心にまとめました。

讃岐うどんの特徴

香川県の特産品としても全国的にも有名な「讃岐うどん」。讃岐うどんの特徴は、加水量が多いこと。しこしことした食感が讃岐うどんの魅力です。

小麦、塩、醤油、いりこなどうどんを作るために必要な材料に恵まれた気候なのも、発展を後押ししたのかもしれません。

稲庭うどんの特徴

秋田県に伝わる「稲庭うどん」は、稲庭町が発祥の手延べ製法で作られています。打ち粉に“澱粉”を使うのが特徴で、加水量も多めです。つるっとしたのど越しが稲庭うどんの魅力と言えるでしょう。

水沢うどんの特徴

群馬の名物「水沢うどん」は、約400年前、水澤観音(水澤寺)の参詣客に振る舞われていた手打ちうどんが起源といわれており、冷たいざるうどんで食べるのが一般的。

加水量が多く、グルテンもやや多いので、透明感があり、細めでありながらしっかりとしたコシのある麺が特徴です。

五島うどんの特徴

長崎県五島列島でつくられる「五島うどん」は、かつて保存食として親しまれていました。

特産の食用椿油を使って紐のように細く延ばして製麺。一般的なうどんより細麺でありながら、熟成と椿油が生み出す、独特なもっちり感となめらかな食感が魅力です。

氷見うどんの特徴

「氷見うどん」は、富山県で親しまれているご当地うどんです。「五島うどん」同様に手延べ製法で作られることがほとんど。紐のように細いもののコシがあるのが特徴です。

五大うどんだけじゃない!全国のご当地うどん

武蔵野うどん

埼玉県川越市以南~東京都府中市までの間の武蔵野エリアで生まれたうどんです。地元で収穫した小麦を使って打った麺は、一般的なうどんよりも太くてコシが強く、ざるうどんや盛りうどんとしてつけ汁で食すのが一般的です。

伊勢うどん

三重県伊勢市を中心に愛されている伊勢うどんは、極太の麺をコシがなくなるまで1時間近くゆでてやわらかく仕上げるのが特徴。昔から伊勢神宮を参拝する人々に「消化が良い」として親しまれてきた歴史があります。

大阪うどん

やわらかくもっちりとした食感の大阪うどんは、比較的太めで出汁をよく吸うのが特徴。関西風のあっさりとした出汁で味わいます。大阪うどんに牛の小腸を素揚げした「油かす」を入れたうどんは、「かすうどん」として河内地域で食べられてきました。

小松うどん

石川県が発祥の小松うどん。その歴史は江戸時代の加賀の国の頃にまでさかのぼります。2010年には小松市によって「小松うどん定義八か条」が定められ、地域ブランドとなりました。小松市内では温・冷どちらも年中味わえるお店があります。

博多うどん

日本のうどんの発祥の地ともいわれる博多のうどんは、麺が太めでやわらかいのが特徴。強いコシはないものの、やわらかな弾力がありもちもちとしています。博多名物のさつま揚げ「丸天」やごぼうの天ぷら「ごぼ天」をトッピングするのが定番です。

備中うどん

岡山の旧備中国にあたる浅口市鴨方町を中心に、周辺地域で生産されているうどんです。手延べ方式で作られており見た目はそうめんのように細く、主に乾麺で流通しています。やわらかくもちもちしながら適度なコシもあり、のど越しの良いのが特徴です。

加須うどん

加須うどんは、埼玉県加須市の良質な小麦と豊かな水で育まれたご当地うどん。通常のうどんの2倍近い時間をかけて手ごね・足踏み・寝かせの工程を行うため、コシの強さ・のど越しの良さが特徴です。

白石温麺(しろいしうーめん)

白石温麺は宮城県白石市を代表する特産品で、約400年の歴史を持つ伝統的な手延べ素麺です。特徴的なのは、その短い長さとやわらかさ。普通の素麺よりも短く、一口サイズにカットされているため、食べやすく、子供や高齢者にも人気があります。

茹で時間がわずか2分と非常に短いので、忙しい時にもさっと作れる利便性があります。白石温麺は冷やして食べるのはもちろん、温かい汁物としても美味しくいただけます。

富士吉田うどん

富士吉田うどんは、山梨県富士吉田市を中心とした地域で親しまれている郷土料理です。その最大の特徴は、極太で非常に硬いコシのある麺です。小麦粉と水だけで作られたシンプルな麺ですが、長時間の寝かせと手揉みを経ることで、他にない独特の食感が生まれます。

汁は醤油ベースのシンプルなものが多く、具材としてキャベツや人参、油揚げなどが一般的。また、山梨特産のほうとうの影響を受けているとも言われ、味噌仕立ての汁も人気です。

味噌煮込みうどん

味噌煮込みうどんは、愛知県名古屋市を中心とした中京圏で愛されている郷土料理です。特徴は何と言っても、赤味噌を使った濃厚な味噌だれとコシの強い生うどんです。通常のうどんとは異なり、煮込み専用のうどんを使用し、生のまま味噌だれで煮込むことで、うどんに味がしっかりと染み込みます。

具材には鶏肉や椎茸、ネギ、かまぼこ、そして冬場には白菜や大根などの季節の野菜がたっぷり使われます。土鍋で提供されることが多く、熱々のまま食べることができるため、寒い季節には特に人気があります。

豪雪うどん

豪雪うどんは、新潟県の豪雪地帯で生まれたうどんです。特徴的なのは、極太で強いコシのある麺と、そのもちもちとした食感です。豪雪地帯の厳しい気候条件の中で育まれた小麦を使用し、長時間の寝かせと手延べ作業によって作られる豪雪うどんは、風味豊かで非常に食べ応えがあります。

シンプルなかけうどんとしても美味しいですが、具材をたっぷりと使った煮込みうどんや鍋焼きうどんとしても人気です。豪雪うどんは、その名の通り、冬の寒い季節にぴったりの温かい料理として、多くの人々に親しまれています。

じゃじゃ麺

じゃじゃ麺は、岩手県盛岡市を代表する郷土料理の一つです。特徴は、中華麺に似た太めの平打ち麺と、独特の甘辛い肉味噌ダレです。麺は茹でた後に冷水で締められ、肉味噌ダレ、きゅうりの千切り、ネギ、そしておろし生姜やにんにくなどがトッピングされます。よく混ぜ合わせて食べることで、豊かな風味と食感が楽しめます。

じゃじゃ麺の魅力は、食べ終わった後の「チータンタン」という食べ方にあります。残ったタレにスープを注ぎ、生卵を入れて雑炊風にして最後まで楽しめるのです。ボリュームがあり、満足感の高い一品です。

呉細うどん

呉細うどんは、広島県呉市を代表する郷土料理です。その最大の特徴は、その名の通り非常に細い麺にあります。一般的なうどんよりも細く、見た目は素麺に近いですが、しっかりとしたコシと喉越しの良さがあります。だしには瀬戸内海の海産物を使用することが多く、鰹節や昆布の他に、地元のアサリやエビなどを加えることで、豊かな風味を引き出しています。

具材にはシンプルにネギや天かす、鶏肉などが使われることが多く、あっさりとした味わいが特徴です。呉細うどんは、地元の人々にとって日常的な食事として親しまれており、その軽やかさから暑い季節でも美味しくいただけます。

皿うどん

皿うどんは、長崎県を代表する名物料理で、カリッと揚げた細い麺に、野菜や肉、魚介類などをたっぷりと使用した具沢山の餡がかけられた一品です。皿うどんには、細麺のパリパリとした食感を楽しむ「細麺タイプ」と、太くてモチモチとした食感の「太麺タイプ」の2種類があります。どちらも熱々の餡がかけられることで、麺がしっとりとしながらも部分的にパリッとした食感が残り、独特の食感が楽しめます。

餡にはキャベツやもやし、ニンジン、シイタケ、エビ、イカ、豚肉などがたっぷりと入り、栄養バランスも良好です。

魚うどん

魚うどんは、宮崎県日南市発祥のユニークな郷土料理で、その名の通り魚のすり身を練り込んだうどんです。一般的なうどんとは異なり、魚の風味と豊かな栄養価が特徴です。すり身には主に地元で獲れたサバやアジ、イワシなどの青魚が使われ、これに山芋や片栗粉を混ぜて作られます。麺はしっかりとしたコシがあり、噛むたびに魚の旨味が口の中に広がります。

だしは鰹節や昆布を使ったシンプルなものが多く、魚の風味を引き立てる役割を果たしています。具材にはシンプルにネギやわかめなどが合い、魚うどんの風味を損なわないように工夫されています。

桐生うどん

桐生うどんは、群馬県桐生市を中心とした地域で親しまれている郷土料理です。最大の特徴は、そのしっかりとしたコシと滑らかな喉越しです。麺は幅広く平打ちされており、その独特の食感が人気です。地元産の小麦を使用し、手延べ製法で作られることが多く、その技術が伝統的に受け継がれています。

だしには、鰹節や昆布を使用したシンプルなものが多く、具材には地元の野菜や山菜がよく使われます。特に、桐生市内の食堂や家庭では、「ひもかわうどん」と呼ばれる幅広のうどんが人気で、その独特の形状と食感が楽しめます。桐生うどんは、地元の食文化を代表する存在で、観光客にも人気があります。

まとめ

日本には各地に多彩なうどんが楽しまれています。

ここで紹介したうどんの他にも、生地を耳の形に成型する群馬の「耳うどん」、きしめんを短くしたような形の麺を砂糖入りのきなこで食べる大分の「やせうま」、大阪の狐うどん「しのだうどん」など、実に多彩です。

ご当地うどんを名物にしたお店を出したい、別の地で故郷の味を再現したメニューを提供したい、そんな時にも小型製麺機の導入を視野に入れてみてください。

※参照元:岡田 哲(著)「コムギ粉の食文化史」朝倉書店,1993,(250p)

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